ADA を購入したら、
「よし。委任するプールを選ぼう」
とプール紹介サイトを見たらコレが表示されます。

ちんぷんかんぷんですよね・・・。
英語だからではなく、日本語だとしてもカルダノ独自の用語があちこちで出てくるので
みんなここで一旦洗礼を受けます 笑
しかし、どこのプールに委任するかで報酬額が変わりますのでここは覚えましょう!
ランキング上位のプールより、低いプールの方が報酬が多い、
なんてこともザラにあります。
見た目が大きい数字にまどわされて何となくで委任する人を減らすためにも
- 報酬がもらえる流れと専門用語の説明
- 用語になれてきたらプールの選び方
の順番のうち、今回は1番目の説明だけをします。
※ 今回はADAPoolsのプール情報をもとに説明していますが、基本どこも同じです。
そもそもステーキングって?
ブロックチェーンでは、取引を暗号化してブロックを作り、
そのブロックが他のブロックと連携することで取引台帳を分散しています。
ブロックが生成されないと新しい取引情報がブロックチェーンに追加されないため、
継続してブロックを作りつづける必要があります。
そして仕事(ブロック生成)の見返りとして、ブロックチェーンがADAを払います。

カルダノではこの過程をステーキングと呼びます。
ステーク | 委任されてるADA |
ステークプール | ブロックをつくる場所 |
ステークプールオペレータ | ステークプールを運営する人(たち) |

ステークプールをプールと呼んだり、
ステークプールオペレーターをオペレーター、または Stake Pool Operator を略してSPOとも呼びます。
報酬はオペレーターにまず分配され、そのあとプールに委任している委任者に分けられます。
「委任」という呼び方が、まるで
投信にお金を預けて、預り金で資産運用している印象ですが、
実際に預けるわけではありません。
つまり、
いつでも自分のADAを自由に追加できるし引き出しもできます。
ステーキング報酬は必ずもらえるのか?
1つ以上のブロックがブロックチェーンに追加されれば必ずもらえます。
まず、エポックは5日という単位と先ほど言いましたが、
エポックは更にスロットという単位で区切られています。
今は1スロット = 1秒 と設定されているため、432000スロットが1エポック

ADAPoolsの表示を見ると今はエポック283で、231730スロット目と出ています。
「エポック283が半分終わった」と分かります。ステーキングの時計ですね。
エポックが切り替わる前では、次のエポックのスロットに、
ブロック生成をするプールが割り当てられます。
スロットにプールを割り当てる = いつどのプールがブロックを生成するか決まる
スロットに割り当てられたプールをスロットリーダーと呼びます。

432000スロットのうち、実際にステーキングできるスロットは5%(21600スロット)のみです。
つまり、1エポックの間、生成できる最高ブロック数は21600個になりますが、
どのプールも平等にスロットリーダーになれるわけではありません。
プールのステークが多いほど、スロットリーダーになる確率が高いのです。
そのエポックにおいて、予想されるスロットリーダーの回数は、
1エポックのスロットリーダー数 = アクティブスロット数 x ( 1プールのステーク / 全体のステーク)

上の例ですと、21600 x 2.5M / 23.21B = 2.3
今の私のプールの場合、1エポックでスロットリーダーになれる回数は平均 2.3 回と分かります。
ステークが少いとスロットリーダーになる確率も低くなりますが、
ゼロではないため運が良ければなれます。
ただ、なれなかった時はオペレーターも委任者も報酬はもらえません。
以下は「1エポック中に1度もスロットリーダーにならない確率」が
ステークサイズの上昇で減ることを表したグラフです。

Mは百万ADA。5M以上のステークプールであればほぼ100%ブロック作れるのが分かりますね。
ステーキング報酬はいくらもらえるのか?
プールへ分配する額は、そのプールのステークに比例します。
たとえば、プールが2つしか存在しないとすると、以下のようになります。
プールに分配される報酬と全報酬の比率が、
そのプールが占めるステークと全ステークの比率と同じことがわかります。
ステーク | 報酬 | |
---|---|---|
プールA | 80ADA | 8,000ADA |
プールB | 20ADA | 2,000ADA |
合計 | 100ADA | 10,000ADA |
ここから更にプールのパフォーマンスで調整されます。
例えば、プールAが2回スロットリーダーになると予想されて、
実際に2個ブロックを生成したとします。
その場合、パフォーマンスは100%なので 8,000ADA がそのままプールAの報酬になります。
もし、運良く4回スロットリーダーになって結果4個ブロックを生成した時の
パフォーマンスは200%ですので、16,000ADA がプールの報酬となります。
運に左右されるため ラック とも呼ばれています。

画像のようにラックが99%だと、プールAの報酬は 8,000ADA x 0.99 = 7,920 ADA となります。
たまに1000%を超えるラックのプールを見かけますが、
決してラックでプール選びだけはしないでください。
ステークが小さいプールほど、スロットリーダーのばらつきが多いため
超絶ラッキーで高ラックなったり超絶ついてない低ラックになる傾向があります。
反対に、ステークが大きいプールはバラつきが少ないため、ラックの変動も小さいです。
サイコロを2回しかふれないプールは、出る目の平均が1だったり6だったりもしますが、
サイコロを30回ふれるプールは、出る目が 3.5 に近くなりますよね。
しかし、サイコロを1セット2回しかふれないプールも、セット数を重ねれば平均 3.5 になります。
つまり、長期的にみると
大きいプールも小さいプールも、ROAに差はほとんどないのです。
ROAに関しては次で説明します。
ステーキング報酬は委任者にいくら渡るのか?
プールが 3,000ADA の報酬を受けとったとしましょう。
オペレータが設定している 固定費 は340ADAで マージン が5%だったとします。

プール報酬からは固定費がひかれ、マージン手数料分がひかれ、
その後にオペレータを含む委任者に、持ちステークとプールステークの比率に応じて分配されます。
固定費は340 ~ 1000、マージンは 0% ~ 100% の範囲で各プールオペレーターによって設定されています。
こちらの手数料は、オペレーターがサーバーの維持費・ネットワーク代・ストレージ代などの
運用費に当てられますが、重要なのは「報酬の分配がプログラムで自動に行われる」ことです。
ビットコインのプールのように、プールオペレーターが手動で分配するわけではないため、
「たまたま報酬が多かったから今回は手数料を多くとる」ことも出来ません。

画像にあるROAとは、Return of ADA の略でADAの利息のことです
プール紹介サイトや、記事によっては ROS (Return of Stake)、ROI (Return of Investment)とも呼ばれてますが全て同じ意味です。
先でも少しふれましたが、 ROAが高いプールの方が報酬も多い とも限らないんです。
詳しくはプールの選び方にて補足します。
さいごに
お疲れさまでした!
一気に普段耳にしたことのない単語がどんどん出てきてビックリされたかと思います。
他にもまだ今回触れていない単語もありますが、とりあえず「報酬の流れを知る」上で
知っておくべき用語はこれで全てです。
「正しくプールを選ぶ」ためには、あといくつか今回説明しきれていない用語説明が必要なのですが
そちらはプールの選び方の記事にてまた補足します。
最後まで読んでいただきありがとうございます!