カルダノとは暗号資産ADAを通貨とするブロックチェーンプラットフォームです。
カルダノがビットコインやイーサリウムとは一線を画す要因の一つに、
世界で初めて科学的研究プロセスを経て開発されたプロトコルである事があります。
「企画」→ 「設計」 →「開発」 →「品質管理」
これは従来のブロックチェーンの開発フローですが、
カルダノではまず研究をしてから論文を執筆します。
そしてその論文を専門家に査読をしてもらい、その後に開発をします。
「企画」→「設計」→「論文執筆・提出」→「査読」 →「再設計・論文改訂」→「開発」→「品質管理」
通常の開発においても設計をレビューしてもらう事はありますが、
現場の人達だけで見ることがほとんどです。
ましてや論文を書くことはありません。
カルダノはいわば、「人類史上初めての科学的なブロックチェーン」です。
以降は
「カルダノには他にどういう特徴があるのか、
何故ADAホルダーはカルダノに熱狂的になっているのか」
こちらを一緒に見ていきましょう。
カルダノとビットコインとイーサリウムの違い
※ 横にスクロール出来ます
項目 | ビットコイン | イーサリウム | カルダノ |
---|---|---|---|
はじめた人 | 謎の人物または集団 サトシ・ナカモト | ヴィタリック・ブテリン Bitcoin Magazineの創設者 19才の時にプロトタイプをリリース | ジェレミーウッドと チャールズ・ホスキンソン チャールズは元イーサリウムの共同創設者 |
ティッカー | BTC | ETH | ADA |
世代 | 第一世代 | 第二世代 | 第三世代 |
最高発行枚数 | 2100万 | 1800万 | 450億 |
世界ではじめての | P2Pを使ったデジタル分散型通貨のリリース | プログラム可能な 分散型アプリケーションのための プラットフォーム | 科学的研究に基づいた論文を、 専門家による査読を経てから開発する プラットフォーム |
ブロック生成方法 | PoW 演算を競い合って 最初に終えたら次の 生成権利がもらえる | 最初はPoW イーサリウム2.0からPoS | PoS(イーサリウムより先) ステーク(ADA)を多く保有すれば 生成権利がもらえる |
ブロック生成コスト | 年間 80TWh = ベルギーの電力消費 (人口1150万人) | 年間44.5TWh = 香港の電力消費 (人口750万人) | 年間 6GWh = ニウエの電力消費 (人口1620人) |
ブロック生成ができる場所 | 寒くて電気代が 安いとこ | 寒くて電気代が安いとこ | インターネット繋がるならどこでも |
処理能力 | 4トランザクション/秒 | 30トランザクション/秒 | 1,000,000トランザクション/秒 |
スマート コントラクト | スクリプトにコードを 書けばできる ただし「ループ」など 複雑な命令はできない | チューリング完全なので プログラム可能 EVMというバーチャル マシン上で動作する | バーチャルマシン必要なし Plutusというライブラリに ラップされている |
派生通貨への分裂 | ハードフォーク時に 下位互換性がなければ 新しい通貨に分裂 → Bitcoin Cash | ハードフォーク時に 下位互換性がなければ 新しい通貨に分裂 → Ethereum Classic | 通貨分裂なし |
ミッション | 中央集権からの解放 台帳の分散化 「価値」の遷移と維持 | 通貨取引に留まらない 分散型アプリケーションの 導入によるプロダクト・ サービスの提供 | 自己主権型アイデンティティの実現 デジタルアイデンティティを中央集権 から取り戻すため、発展途上国を 含めた世界中の人々にインフラの提供 |
カルダノの始まり
カルダノプロジェクトは2015年に始動し、
実際の開発でコーディングが開始されるまで、2年間研究に費やしました。
数十億人が利用できる自立して維持可能な金融OS、ソーシャルOSを構築するにはどうすればよいか?
要件を満たしつつコストを最適化するためにはどうすればよいか?
これらのソリューションを導き出すために、
暗号学・ゲーム理論・アイデンティティ管理・プログラム言語を筆頭に幅広い研究が行われ、
合計100本以上の学術論文が発表されました。
論文は暗号と情報セキュリティで著名なカンファレンス(ICAR主催のEurcryptやAsiacrypt等)へ提出され、
査読が行われました。
中でも“Ouroboros: A Provably Secure Proof-of-Stake Blockchain Protocol” は
2015-2019の間にセキュリティ部門で最も引用された論文の一つです。
過去に発表した論文はこちらで公開。
カルダノブロックチェーンで出来ること
- ADAの送受信。同じ要領でネイティブトークンの送受信
- ステークプールに委任する事でADAを報酬として得る
- ステークプールオペレーターになってカルダノの維持に貢献
- ADAを利用してカタリストプロジェクトに投票。数十億ドル相当の資金が採択プロジェクトに割り当てられる
- カタリストに投票する事でADAを報酬として得る
- CIP(Cardano Improvement Proposals)に参加してエコシステムの発展に貢献
- 既存のスマートコントラクトをユーザーとして利用
- 独自のスマートコントラクトを作成
- Webアプリケーションにカルダノを導入
- オリジナルのネイティブトークンやNFTを発行
- カルダノ上で動作するプロジェクトを利用する
ステーキングの説明とステーキング報酬についてはこちら。
スマートコントラクトについてはこちら。
カルダノに投資する5つの理由
投資経験が豊富な人でも
暗号資産はリスクが高すぎるし、しょっちゅうハッキングされてる
という印象があるのではないでしょうか。
私も気になって調べてみたところ、暗号資産ハッキング攻撃事故の9割以上が
暗号資産を扱う販売所や取引所のサーバーのセキュリティの低さ、
またはウォレットキーの管理がずさんなためによるもので
ブロックチェーンネットワークが直接攻撃を受けたわけではない事が分かりました。
円を扱う銀行支店がハッキングされたからと言って円が危ないとは限りません。
リスクは確かにインデックス投資と比べたら高いです。
リターンとリスクは等価関係にあるので、
高いボラティリティ(価格変動の度合い)で短期回転売買しようとすると、
リターンはあがりますが当然リスクも高くなります。
そのためここではトレードではなく、
プロジェクトの価値に期待して資金を中長期で投じる「投資」に焦点を当てて
カルダノの魅力をご紹介したいと思います。
① 堅牢な土台
カルダノはあらゆる面で他のブロックチェーンより優れています。
❏ 高速トランザクション
処理速度は「TPS: Transaction per second」で比較できます。
ビットコインが「4TPS」なのに対し、イーサリウムは「30TPS」。
カルダノは2017年のテストネットの時点で「257TPS」が確認されています。
更にHydra Layer2が導入されれば、1,000,000TPSを超えると言われています。
VISAが65,000TPSですからクレジットカードの15倍以上のスループットと言えます。
❏ スペシャリストが研究したセキュアな設計
通常のソフトウェアでしたら、初期リリースでセキュリティ面に少々のバグを含んでいても
続くアップデートやパッチで簡単に対応出来ます。
しかしブロックチェーンは分散型ネットワーク。
一度リリースされれば、たとえ開発者でもコア部分の仕様を修正するのは実質上不可能です。
そのため下位互換性がなければ別仕様の別コインに分裂するしかないです。
※ 「ビットコイン」 → 「Bitcoin Cash」 「イーサリウム 」→ 「Ethereum Classic」 のように。
カルダノはコンピュータサイエンス・暗号学・ネットワークセキュリティ等のスペシャリストを含んだ
チーム編成をし、研究結果を更に別の専門家に査読してもらってから開発する事で
初期リリースの時点で安全性に優れたプラットフォームを提供しています。
❏ 低トランザクション費用
イーサリウムには、ユーザーが「トランザクション手数料を選択出来る」という仕様があります。
するとブロックマイナーはより高い報酬を求め、手数料が高いトランザクションを優先的にマイニングします。
その結果として全体のトランザクション手数料が増大する負のスパイラルが発生してしまいます。
以下のグラフは2021年のイーサリウムの平均トランザクション手数料(USD)を表したもので、
この時点で平均15ドルなのが分かります。
NFT等のカスタムトークンはスマートコントラクト上でしか
取引できないため、トランザクション手数料に数万円かかる事もあります。
カルダノはトランザクション手数料に「オークション」はない上に、
NFTを始めとしたカスタムトークンは全てネイティブトークンであるため、
ADAを送る時とほぼ同じ手数料で取引出来ます。
以下は2021年のカルダノの平均トランザクション手数料(右側のUSD)を表したグラフで、
この時点で平均0.47ドルなのが分かります。
❏ 高いブロックチェーンネットワークの維持性
ブロックチェーンはトランザクションの正当性を皆で検証する事で、
ネットワークが常に「正しい」台帳情報を保持している状態を維持します。
そのため、検証してくれるユーザーには対価として報酬が支払われます。
- トランザクションを検証するオペレーターにはオペレーター報酬
- 検証権が付与される確率は、ADAの所有量に比例するため、
オペレーターに自分のADAを委任して検証に貢献したADAホルダーにはステーキング報酬 - そしてネットワークには「高い維持性」という報酬が与えられます
カルダノでは、この3プレーヤー(オペレーター・委任者・ネットワーク)が
最も長く利得を得ることが出来る設計を「ゲーム理論」の観点からしています。
例えばコロナ禍において、誰かがマスクを買い占めるから、
自分も「買い占めざるを得ない」状態の事をゲーム理論ではナッシュ均衡と呼びますが、
カルダノでは
プレーヤーが利己的な行動をとっても長期的に利得を得ないために、
「全員が利己的な行動が出来ない」ナッシュ均衡を設計しています。
アルゴリズムの妥当性は論文で数学的に証明され、
査読を経て受理された設計のもと開発されています。
この様な
「全員が差別されることも優遇されることもない上に、全体として大きく利得を得る」
ゲームデザインのおかげで、インターネットがある限りカルダノブロックチェーンは
理論的に半永久的に自立して維持し続けます。
これらの高スループット・高安全性・高コストパフォーマンス・高維持性を兼ね備えた
インフラ上で稼働するプロジェクトがもし「証券を発行したら」どうなるでしょうか?
社会インフラや生活インフラが整備された都市で展開する事業と、
整備管理されていない環境で展開する事業とではスタートの時点で生産性に大きな差が出ます。
カルダノのエコシステム上でも、現在数々のプロジェクトが資金調達のために
ネイティブトークンを発行しています。
※ 証券のように売買も出来るし変動もする。
同じ成長性の度合いが見込めるプロジェクトでも、カルダノのエコシステム上で
稼働するプロジェクトに投資するのと、他ブロックチェーンのプロジェクトに
投資するのとでは「長期的な配当」に大きな差が出るのが分かって頂けたのではないでしょうか。
② 層の厚いプロジェクトチーム
以下はカルダノのプロジェクトチームIOG(旧名:IOHK)の一部です。
- Charles Hoskinson
- 元イーサリウムの共同創設者
- ビットコイン財団教育委員会の初代委員長
- 解析的整数論の数学者
- Jeremy Wood
- 元イーサリウムの運用マネージャー
- 関西ビットコインミートアップの創設者
- Romain Pellerin
- 分散コンピューティングにて博士号
- 3つのスタートアップでCEOとCTOを担当
- Jerry Fragiskatos
- エンジニアリング修士号とMBA
- 元巨大企業のデジタル化プロジェクトのリーダーで30億ドルビジネスを始動
- Jeff Pollack
- 公認会計士としてウォールストリートで30年以上勤務
- 元みずほ証券アメリカ支部の運用マネージャー
- 元ニューエッジ・グループアメリカ支部のCFO
- Aggelos Kiayias
- エディンバラ大学サイバーセキュリティ学部の学部長
- エディンバラ大学のブロックチェーン技術センターのセンター長
- ERC研究奨励金・マリ・キュリー研究奨励金・NSF助成金・フルブライト奨学金を獲得
- Dynal Patel
- コンピュータサイエンスにて博士号
- 15年間ボーダフォン・マイクロソフト・キャップジェミニ等でプロダクト開発
- 元Wanchainのプロダクトチームリーダー
- Adam Bates
- バークレイズ・エミレーツ航空・富士通・レゴ・メルセデス・ベンツ・オリエント急行・ポルシェ・サムスン・ヴァージン・レコードでマーケティング開拓
- 受賞歴はカンヌライオンズ・ニューヨーク映画祭・ロンドン国際広告・AWS今年のスタートアップ・IPA広告効果賞
- Philip Wadler
- エディンバラ大学の理論コンピュータサイエンス学の教授
- 研究者貢献度を示すh指数は70で、24,000本もの論文から引用されている
- Haskell、Java5.0、XQuery設計に貢献
- Elias Koutsoupias
- オックスフォード大学の理論コンピュータサイエンス学の教授
- アルゴリズム的ゲーム理論の分野、「無秩序の代償」でゲーデル賞を受賞
メンバーの経歴はプロジェクトの将来性を評価する上で重要な要素の一つですが、
これだけ見てもそうそうたるメンバーが携わっている事が分かります。
IOG公式サイトで紹介されてる297名のうち10名だけを掲載しましたが、
他のメンバーも何かしらの分野で修士号や博士号を持つスペシャリストだったり、
幾多の輝かしい経歴を持っていたりと、層の厚い精鋭によって
綿密に設計・開発されている事が見て取れます。
③ 完全なる分散化を目標としている
ブロックチェーンはトランザクションの正当性を皆で検証するため、
「皆」が一様に等しく「分散」されている必要があります
いわば正当性を多数決で投票して、投票結果の状態を「真」とするシステムです。
例えばクラスで文化祭の出し物を決める時、
「カフェ」か「モノマネ大会」どちらにするか多数決で決めるとします。
もしクラスの中に過半数以上に影響力のあるカリスマモノマネ好きがいたら、
組織票でそのクラスには「全員でモノマネする」という地獄が待っています。
これでは民主主義に見せた独裁です。
現に2018年5月に、51%以上のトークンを保有して台帳を都合の良いように書き換えるという
51%攻撃を受けてBitcoin Goldは1,800万ドル相当の被害を出しました。
51%攻撃を予防するにはトークンの占有率を大きく偏らせないことが不可欠になります。
こちらの図は、暗号資産別のトークン分配率を比較したものです。
- 青:パブリックセール
- 緑:コミュニティの為の資金
- 赤:インサイダー
- 灰:財団等
カルダノが他の暗号資産と比べてパブリックセール占有率が大きいのが見て取れますでしょうか?
80%以上のトークンが「身内」ではなく「一般のために」発行されるのが分かると思います。
分散化度合いはブロックチェーンネットワークの寿命にも比例しますので、
投資する前に、その暗号資産プロジェクトでは初期トークン配分において
「誰が多くを占有しているのか」を調べるのは重要です。
下のパイチャートは上から順に
– ビットコインのマイニングプール
– イーサリウムのマイニングプール
– カルダノのステーキングプール
のプールサイズ分布です。
カルダノのプールサイズが最も偏っていない事が一目瞭然ではないでしょうか。
プールサイズが偏っていても、オペレーターに「悪意」がないうちは良いのですが、
もし「悪意」を持って他の大規模プールと結託した時に51%攻撃をしかける事が出来てしまうため、
プールもなるべくサイズが分布されている方が攻撃の予防になります。
※ カルダノのステークプールの多くをしめる「Single Pool Operators」は
プールを1つのみ運営するプールの集まりで、一つの「大きなプール」ではない。
カルダノは占有率の分散化だけではなく、ガバナンスの分散化も目指しています。
つまり、ネットワークパラメーターやプロトコルの仕様などの「規則・条例」を
ネットワークの参加者全員の投票によって採択されるガバナンス(管理体制)を導入する事で、
「完全なる分散化」を達成する予定です。
※ 現行の主要開発チームであるIOGにすら依存しない完全自立インフラ
カルダノ公式ページのロードマップに詳細がありますので詳しくはそちらをご覧ください。
④ ユーザーアクティビティが活発
出来高がまだ低く、ボラティリティが高い暗号資産では
世論が盛り上がっているか、つまりユーザーアクティビティが活発かどうかが重要になります。
❏ ステーキングが活発
カルダノブロックチェーンでトランザクションを検証する人たちを
「ステークプールオペレーター」と呼び、ステークプールオペレーターが
運営するプールを「ステークプール」と呼びます。
ステーキングが可能になったのが2020年の7月からですが、
2021年10月の時点では3000個以上のプールが世界中で24時間365日サーバーを稼働して
カルダノブロックチェーンのブロックを生成しています。
ちなみに下のマップはステークプールサーバーが世界中の何処に分布しているかを示した図です。
現在は北アメリカ大陸とヨーロッパを中心に展開されていますね。
※ あくまでサーバーの位置なのでアメリカ人がサーバー運営しているとは限らない。
❏ カルダノプロジェクトが活発
下のマップはカルダノブロックチェーン上で現行稼働しているプロジェクトの分布図です(CardanoHubs提供)。
進行中のプロジェクト数は100個以上に登ります。
カルダノではプロジェクトとして提案し、提案に対してADAホルダーからの「投票」が集まると
ブロックチェーン上にある「積立資金」から援助を得る「カタリスト」という制度がありますが、
カタリストの提案数は毎回増えており、前回のプロジェクト提案数は814個でした。
❏ SNSが活発
以下はTwitter上で「Cardano」と呟かれた過去1ヶ月間の英語ツイートを集め、
文章を自然言語分析して「感情」を抽出した結果です。
集計すると若干ポジティブなツイートが多い印象でしょうか。
総数 | 割合(%) | |
---|---|---|
どちらでもない中立 | 608 | 62.62 |
ポジティブツイート | 289 | 29.76 |
ネガティブツイート | 74 | 7.62 |
以下はポジティブツイートとネガティブツイートでそれぞれの文中に登場する「形容詞」を
頻出度で並び替えたものです。(縦軸:頻出度 横軸:形容詞)
※ 画像を押下すると拡大します。
総じてカルダノコミュニティのユーザーアクティビティは現時点でも既に活発ですが、
ロードマップ(開発スケジュール)ではまだ途中です。
2021年9月にカルダノはAlonzoハードフォークを完了した事で
スマートコントラクトが導入され、
幅広いジャンルのアプリケーションがカルダノにデプロイ出来る体制が整いました。
これからカルダノブロックチェーンにどんどん新規プロジェクトが参入するので、
まだピークは訪れていないと思います。
次のセクションで詳しく説明をします。
⑤ ミッションが明確かつ崇高
優れたプロジェクトには共通して必ず具体的かつ崇高なミッションがあります。
世界の持続可能エネルギーへの移行を加速させる
Tesla
世界中のプロフェショナルの生産性と成功のために彼らを繋ぐ
LinkedIn
最も便利・安全・費用効果の高い支払いソリューションを構築する
PayPal
地球上で買いたい物が全て見つかる最も顧客中心な企業に。
Amazon
そして常に最安価で提供できるよう努力する
暗号資産の場合、ほとんどの既存サービスはブロックチェーン上に限定されているためか、
ユーザーエクスペリエンスもまだ効果的とは言い難いです。
そのためオフチェーンの証券と比べた時の資産の長期保有率は、
「ミッションの崇高性と実現性」の影響を受けやすい傾向がある印象です。
※ ただ保有心理が最も働くのは時価総額
つまり、
ミッションが崇高で実現している過程が見える
→ 期待が高まり、一時的に下落はしても「信仰」に近い心理で価格は支持線を下回りにくい
ミッションが崇高じゃないまたは実現している過程が見えない
→ 不安要素が募り、下落した時に支持線を下回りやすい
❏ カルダノのミッション
カルダノのミッションは明確かつ崇高です。
全人類がバリュー、アイデンティティ、ガバナンスを維持できるグローバル規模の
Cardano
ソーシャル/金融オペレーティングシステムとしての役割を果たす
世界には発展したシステムが備わってる地域とそうでない地域があります。
前者には、銀行・保険制度・信用・IDがあり、それらを利用してオンラインでビジネスも自由に行えますし、
リスクマネジメントをして富を築く事も出来ます。
この地域で生まれた人々は、ある程度努力すれば比較的平等に一定水準の生活が保証され、
退職しても食べ物、水、住居に困る事はほとんどありません。
後者ではこれらの実現が難しく、収入を得たとしても保険制度がない事や、
金融インフラがない事、あったとしても身分証明の手段がない事から
資産を形成するのがとても困難です。
- 発展システムの人々とビジネスを始めたくても信用がない
- 信用を築きたくても評判を築くプラットフォームがない
- 評判を築きたくても紐付けられるIDがない
- IDがあっても発行している中央機関に信用がない。
そこで「70億人が利用出来る単一の金融オペレーティングシステム」です。
- 資産はトークン化してブロックチェーンの台帳に組み込めば正当性は担保される
- 資産を移すのに政府や銀行の認可を必要としない
- IDも台帳に組み込めばアイデンティティは全世界から保証される
- IDをトランザクション履歴と紐付ければ評判が得られる
- 評判が得られれば信用も増やせる
- 信用が増えるとビジネスが出来る
- そしてそれらを管理するのに巨大IT企業の介入を必要としない
- 取引履歴や訪問履歴を勝手に収集され、マーケティングに利用されない
Self-sovereign identity(自己主権型アイデンティティ)が実現できる。
かつ一定水準の秘匿性をもってプライバシーも開示されない - そしてあらゆる水準・規制・仕様・憲法はブロックチェーン上で提案でき、投票する事ができる
誰であろうと。何処に住んでいようと。自由に。平等に。
これらが実現できる堅牢かつ柔軟なプラットフォームを提供するのがカルダノのミッションです。
しかしミッションは崇高でも実績がなければ絵空事。
そう思われるかもしれません。
❏ エチオピア政府の教育省とパートナーシップ
カルダノの開発チームIOGは既に2021年4月にエチオピアの教育省と
「教育機関にDID(分散型ID)を提供する」というパートナーシップ契約を締結しました。
DIDは500万人以上の生徒にカルダノブロックチェーン上で付与され、
75万人の教師は限定的に生徒たちの学業成績を追うことが出来ます。
※ 2021年10月20日の時点では、ブロックチェーンを導入する政府契約の規模としては最大
DIDはAtala Prismと呼ばれるカルダノブロックチェーン上にあるプラットフォームで管理され、
生徒と教師はタブレットにインストールされた「アプリ経由」でサービスを受けることが出来ます。
生徒にとって入学資格が期末テストの一発勝負だったのが
過去の科目毎の成績から統合的に評価されるようになり、
教師にとっては教育パフォーマンスが共有されることにより教師全体の教育レベルが上昇し、
最終的にはエチオピア全体の学術レベル向上が期待されます。
そして何よりカルダノブロックチェーンで管理されているため、改ざんが不可能なところがミソです。
❏ 「オフライン」な人々を「オンライン」にするモバイルネットワークとパートナーシップ
IOGは2021年4月にWorld Mobileともパートナーシップを結びました。
いくら理想に近いネットワークがあっても、
そのネットワークに繋ぐ端末がなければミッションは達成できません。
冷蔵庫や発電機がない為にアフリカに送られたワクチンが保存できない課題と類似しています。
World Mobileは再生エネルギーとブロックチェーンを利用し、
インターネットに繋げられなかった地方の人々に高速通信を低価格で提供しています。
※ 現在はタンザニアの村々を中心にサービスを提供しており、2021年内にユーザー数が10万に達する見込み
カルダノはWorld Mobileとパートナーシップを結ぶことで地方ユーザーとカルダノネットワークを繋げ、
Atla Prismを介してDIDを発行し、「ID」や「クレジット」がなかった人々にも
DeFi(分散型金融)への導線を引く事に成功しました。
では地方在住ではないユーザーにはDID発行をしないのか?
❏ フォーチュン500の大手TVプロバイダとパートナーシップ
カルダノサミット2021でIOGはDish Networkとのパートナーシップを発表しました。
Dish Networkはアメリカの大手衛星放送サービスで、
全米総収入上位500のフォーチューン500リストにも入っています。
このパートナーシップにより「800万のDishユーザー」がカルダノに繋がり、DID → DeFiの導線が整います。
さて、現時点でインターネットにつながってる人の数は30億人ですが、
対してインターネットにつながっていない人の数は40億人。
「70億人が利用出来る単一の金融オペレーティングシステム」もさほど非現実な話ではないと思いませんか?
ここで気になるのが、結局IOGが筆頭となってプロジェクトを進行していれば、
それはGAFA(Google Apple Facebook Amazon)と何が違うのか?
中央集権にならないのか?と思われるかもしれません。
しかしそうではない事をIOGは証明してくれます。
❏ 若き起業家を支援するインキュベータ企業とパートナーシップ
IOGはiceaddisともパートナーシップを結びました。
iceaddisはスタートアップを支援する大手インキュベータで、IOGとパートナーシップを
結ぶことで現地の開発者にカルダノでの運用やDapps(分散型アプリ)の開発をトレーニングします。
iPhoneは電話でしょうか?
今では誰でもNoと言うと思います。
iPhoneを今日のiPhoneたらしめるのはユーザーが開発したアプリから得た体験、
そしてInstagramの様にユーザー同士を繋ぐプラットフォームから得られる体験です。
一度良い「ツール」があれば、
「眼の進化」により動物界の全ての門が出揃ったカンブリア大爆発の様に
瞬く間にコミュニティは自律的に拡大します
カルダノブロックチェーンは「便利ツール」
ネットワークを維持・修正・発展させるのはあくまでそれを使うユーザー達に委ねる。
そんな想いが伝わるパートナーシップだと思います。
仮想通貨を保有すると5年後10年後に爆上がりして億り人になる。
それとは比較にならない程の価値がこのミッションにあるのではないのでしょうか。
さいごに
ここまでカルダノに投資する利点ばかりを並べましたが、
最後に言わなくてはならない事があります。
それは金融工学上『市場の未来は誰にも予測することができない』という事です。
いくら様々な要因が重なって価格が上昇しそうに見えても、
プロフェショナルのアナリストがもっともらしい言葉を並べても、
実際に上昇するかどうかは誰にも分かりません。
特に暗号資産はボラティリティが高いため、リスクも高くなります。
かと言ってリスクをゼロにするのはリターンを放棄するのと同義であるためこれも良くないです。
その為、あらかじめ生活防衛資金(失ってはいけない生活する上での最低資金)を差し引いた
何割を投資額とするか決定してください。
調査では日本では16.1%、アメリカでは53.2%と、アメリカの方がリスクを背負う傾向にあるようです。
伝統的なアセット・アロケーション方式で、
100 – 自分の年齢 = 個人で投資する株式比率
とする方法もあります。
20才なら投資可能額の80%、50才 なら50%
歳を重ねれば重ねるほど損失を回収するのが大変な理由からの計算法ですが、
暗号資産の場合は、ボラティリティが高いのでこの計算結果より低く設定する必要があります。
もし長期ではなく、頻繁に利確する中期投資をする場合には
年間ボラティリティ・利確頻度から標準偏差を割り出し、
平均価格から「X%」の確率で下落する確率 → 「X%」の確率で損失する金額を算出し、
許容するリスクを求めてから投資額を決めるのも良いかもしれません。
ここまで読んで
- リスク管理の準備が整ったのでカルダノの未来に投資したい
- リスク管理は出来てないけど、カルダノのミッションに感銘を受けたし寄付の気概で支援したい
どれかに当てはまるならば一緒にカルダノを応援しましょう!
「KURISと一緒に応援してもいいよ」という方は、
ぜひKURISステークプールへの委任をご検討いただければ幸いです。
ステークプールへ委任すると、一緒にトランザクションを検証した報酬として
5日ごとに、年間にして約5%の利回りでADAが与えられます。
ご質問等ございましたらお気軽にTwitterよりご連絡ください。
ご連絡お待ちしております。
最後までご高覧いただき誠にありがとうございます!