SundaeSwapで流動性トークンによるイールドファーミングの
ポジションを解除した為、成績を含めた気になることを記事にしました。
「実際今イールドファーミングするのってどうなの?」
と思ってる方に参考にして頂ければ幸いです。
流動性提供の損益
預けた時(2022-2-23) | 回収した時(2022-3-27) | 損益 | |
---|---|---|---|
ADAの数量 | 797 | 665.5 | -16.5% |
WMTの数量 | 844.837 | 1,015.696 | +20.2% |
ADA/USDのレート | $0.887 | $1.151 | +29.8% |
WMT/USDのレート | $0.836 | $0.727 | -13% |
LPした時の資産 | $1,413.222 | $1,492.316 | +5.6% |
LPせず、ADAをロング した時の資産(USD) ※ 委任は加味しない | $1,413.222 | $1,833.844 | +29.8% |
WMT/ADAのレート | ₳0.943 | ₳0.655 | -30.5% |
こちらは2022年の2月末〜3月末に行った流動性提供の結果です。
※ LPと書かれているのはLiquidity Provision(流動性提供)の事です。
成績は月利で+5.6%となりました。
本来であれば悪くありません。
しかし、同じ時期にADAUSDの市場価値が29.8%上昇しました。
つまりイールドファーミングをしていなければ、24,2%ポイントも多く含み益を出しいていた、
またはイールドファーミングをした事により24.2%ポイントも多く損失したとも言えます。
このような「ロングしていた方が流動性を提供していた時よりも含み益が多い」時の損失を
インパーマネントロスと呼びます。
何故インパーマネントロスが発生するのでしょうか?
インパーマネントロス
ADAの価格が上がった時にまず何が起こるのかというと、
DEXのADA関連プールでのADAの買付が殺到します。
つまり「安くADAを買って高く別の取引所に売りつける」という
アビトラージ運用をする人々が増えます。
WMT/ADAプールでも同じようにWMT→ADAのスワップが頻繁に行われました。
当然、WMT/ADAプールではWMTが増え、逆にADAは減ります。
DEXのAMMでは「一方の需要が高まるとそのトークンの買付価格をあげる」という
アルゴリズムが機能するため、ADAへの交換は割高に、WMTへの交換は割安で
スワップできるよう調整します。
そしてADAの買付価格と市場価格との差が縮まるとアビトラージする人も減り
新たな相場の均衡が生まれます。
トークンが上昇するとDEXの取引高も増え、
流動性提供による手数料収入も増えますが、
手数料収入 < ロングしていた時の含み益
である限りインパーマネントロスは必ず発生します。
インパーマネントロスへの考え
以前流動性提供に関する記事で、インパーマネントロスは一方のトークン価値が
割高になっても割安になっても発生する事に触れました。
インパーマネントロス(一時的な損失)の名前が示すとおり、
ポジションを閉じて初めてパーマネントロス(永久的な損失)となります。
つまりWMT/ADAの価格差が開いたままポジションを閉じれば損失ですが、
WMTの需要がADAに対して上昇すればロスは緩和されます。
よく言われているのが、連動したトークン同士(例えばステーブルコイン同士)の
流動性プールは価格差が開かないため、インパーマネントロスも少ないといいます。
しかし逆に言えばスワップする需要もないため、手数料収入が見込めず、
資産回転率が悪い。
では両方とも値幅が大きいが、長期で見ると価格差は開かず
一定の価格帯に収束するようなトークンペアはどうだろう?
長期でポジションを持つ決意と、グロースである納得できる根拠があれば
という前提でならOKだとは思いますが、その様な慧眼があるのであれば
別の運用をした方が良い、というのがKURISの結論です。
イールドファーミングで相殺できないか?
よく流動性提供によるインパーマネントロスは
イールドファーミングの報酬で緩和されると聞きます。
今回のケースでいうと、得られた「Sundae」は218.942 = ₳61.885
提供した流動性に対して +4.1% でした。
イールドファーミングの旨味は、超アーリーアダプターとなって
過大な思惑買いでイナゴタワーを形成し切る前に売り抜ける事だと
個人的には思っています。
しかしSundaeの場合は、時期が重なったせいもあったり、
イールドファーミングへを始めた人たちの取引高も低く、
タワー形成には至りませんでした。
結果論ですが、ハーベストが出来る1ヶ月後のどこかの時点でADAに対して+20%かつ
そのタイミングで利食い出来ていればインパーマネントロスは相殺出来ました。
とはいえCardanoのDeFi全体の取引高が今よりもっと上昇すれば
ファームトークンの20%以上の上昇は大いに起こりうると思います。
そして需給が高くかつバリュー(割安)でないトークンペアであれば
トークンペアの価格変動率よりもファームトークンの上昇率が大いに
上回ることが見込めるかもしれません。
その時にまたイールドファーミングしてみようと思います!
それまでは大人しくADAのステーキングしておきます^^;
この記事が同じ様な境遇の方々の参考にしていただければ幸いです。
最後までご高覧いただきありがとうございました!